シニアライフプランを考えよう!iDeCo(イデコ)で賢く老後の備えを!

老後のための資金作りは、老後生活を楽しむことだけでなく、老後に「不足なく生活すること」を考える上でも大切なことです。「世の中で一番大切なものはお金ではない」「人生で一番大切なのは愛」なんて言われますが、一番大切かはともかく、お金がないと生活ができません。お金はどんな人生を送る上でも必要な存在です。

老後の生活資金を捻出するためにはどんな方法があるのでしょうか。老後のお金の現実と、シニアライフプランを考える上で大切な「お金を作り出す方法」についてお話します。20代~40代の皆さんは「老後なんてまだまだ」と思っていませんか。時計の針は待ってくれません。知っておくべき「お金と老後の話」です。

 

■老後と言われてもピンと来ない!シニアプランニングの重要性

 

・20代や30代は「今の自分」を意識したお金を使う世代

20代や30代の人たちに「老後の備えをしましょう!」とお話しても、いまいちピンと来ないかもしれません。20~30代の人は、仕事にも慣れてやっと自分のお給料を自分のために使うことができるようになった世代です。

日本の初婚年齢はどんどん上がっていると言われます。平成23年の厚生労働省の調査では、男性の初婚年齢は約31歳、女性の初婚年齢は29歳でした。つまり、20代30代は「自分のお給料を自分に使えて最高に楽しい!」「趣味にお金が使えるって最高!」「スポーツジムに飲み会!週末は女子会!」という、最高に人生を「自分自身のお金を使って」エンジョイしている世代なのです。それなのに「いいかい、よく聞きなさい、若い人たち。老後のための蓄えをコツコツ頑張っておかないと大変だぞ」と言われても、なかなか実感が湧きません。

20代~30代の人たちは、自分のお金を自分に使うことができる人も多いです。初婚年齢自体がどんどん上がっているからです。厚生労働省も「初婚年齢はもっと上がりそう」と予想しています。20代30代はまさに独身貴族という年代なのです。

自分のお金で独身貴族ができなくても、借入した奨学金などの返済に追われ、老後のプランニングどころではありません。老後の準備はしておいた方がいいよ。こんなふうに言われても、なかなか「う~ん、まだ老後ってピンと来ないのだよね」と感じる世代が20代や30代です。

世帯あたりの支出は総務省の調査によると月当たりの支出平均が25万円ほどで、内訳として多いのは住居費(約6万5千円)、通信費(約3万4千円)、教養娯楽費(約2万5千円)となっているようです。20代30代にとっては、頭の片隅に置いておきたいデータです。

 

 

・40代は「家庭を中心」にお金を使う世代

同じく40代も、老後の話をされても、いまいちピンと来ない人が多いことでしょう。ただ、40代の場合は、比較的老後の生活を意識しているものの、「老後の話どころではない」という感じです。そう、老後の話をしたら鬼が笑うぞという年代が40代なのです。40代は初婚年齢を超えています。結婚し、家庭を築いている人たちがドンと増える年代です。「いまいちピンと来ない理由」は、20代や30代とは異なります。

奨学金を日本学生支援機構からのみ借入している人は、返済に8~20年かかると言われます。40代はちょうど奨学金の返済も終わり、「自分のお金を家庭のために使う年代」です。自分のためのお小遣いが欲しくても、とりあえず家庭が優先です。また、30代から40代は家庭を築き、「家庭の中心になる場所(帰る場所)を持とう」と考え、実行に移す世代でもあります。そう、帰る場所・・・マイホームの購入・・・住宅ローンです。日本では30代で住宅ローンを組む家庭が多いとか。借入額は2,000万円~3,000万円のローン額が多いと言われます。

40代は住宅ローンの返済に四苦八苦している世代です。住んでいる地域によっては車も必要です。子供がいれば、子供の教育費にこれからどんどんお金が必要になります。父母の介護費用だって捻出する必要が出てくるでしょうし、そもそも毎日の生活にもお金がかかります。給与などの収入が「家庭」を中心に回ってしまうため、自らの老後生活については「ニュースで年金の話題をよく見るから心配」ではあっても、老後のために蓄えるということがなかなかできないのです。

さらに歳を重ねるごとに健康不安が出てくるため、40代頃になると「ガンや脳卒中が心配」「医療費はどうしよう」という医療や体に対するお金の不安も連鎖的に出てきます。家庭を中心にお金を使わなければならないと同時に、現在を生きるためにお金を使わなければならないのが40代です。

 

■シニアプランニングではどのくらいのお金が必要なの?

 

20代~40代は、年代的なものと生活面での要因があり、なかなか老後資金の工面まで手が回りません。しかし、進んだ時計の針が戻ることはありません。

20代に入ったばかりの新米社会人も、1日1時間1分1秒、確実に年を重ねています。今は大丈夫だと思っていても、思っている間に「老後の生活をどうしよう」と胃が痛くなるような年代になってしまうことも考えられます。「まだ20代だから大丈夫」「老後のことは50を過ぎてから考えよう」ではなく、早め早めに備えをしておくことが重要です。

ここで、気になるデータを示しましょう。

公益財団法人の生命保険文化センターの調査『平成28年度 生活保障に関する調査(速報版)』によると、老後の日常生活に最低限必要な金額は月あたり約22万円となっています。ゆとりある生活のためには約35万円必要だという結果です。この他に、突発的な事態に備えるお金も必要になってきます。

年で考えると、1年あたりの最低生活費は約264万円、ゆとりある生活をするための生活費は約420万円となります。日本人の平均寿命はどんどん延びています。男女ともに大台である80歳を超え、2016年時点の平均寿命は、女性が約87歳で男性が約81歳になっています。

264万円×リタイア後から亡くなるまでの年数、または420×リタイア後から亡くなるまでの年数の生活費が必要になります。長生きしたいし老後は趣味や娯楽を楽しみたい。けれど、老後の必要費用や具体的な生活費の数字を見ると「くらくらと眩暈を覚える」という感じではないでしょうか。

先ほどは20代~30代の家計の話をして「老後の備えをしなければいけないといっても、備えられるだけのお金がないです」という状況を解説しました。しかし、「備えられるだけのお金がない」と主張しても、老後は確実にやってきます。リタイアメント世代になると、20代~40代のように「お金がないなら働けばいい」という理屈は通じません。

厚生労働省の『60歳以上の高年齢者の雇用者の状況』調査によると、全常用労働者に占める60歳以上の常用労働者の割合は6.4%となっています。このうち、60~64歳が3.9%(同4.1%)、65~69歳が1.7%(同1.6%)、70歳以上が0.7%(同0.8%)となっています。つまり、働いてお金を稼ごうとしても、働く場所も少なく、実際に常用で働いているリタイアメント世代はとても少ないということです。「仕事がない」「常用雇用ではないから賃金が少ない」「それでも生活にお金がかかる」の三重苦です。

お金は必要だけれど、稼ぐことは難しい。老後生活とはままならないものです。「20代だから大丈夫」「30代だからまだ将来のことは考えない」「40代だから将来のことより現在に生きることで精いっぱい」とは言っていられません。老後プランニングのための資金計画を考えておくと共に、老後の資金捻出の方法を知っておく必要があるのではないでしょうか。

 

 

■老後の生活資金はどうやって作るの?4つの方法

 

収入が少なくなるのにお金はかかる。そんな老後に備えるたえには、どのような方法でお金を準備すればいいのでしょうか。方法は「預金(貯金)」「運用(投資)」「年金(国民年金・厚生年金)」「個人型確定拠出年金(iDeCo)」の4種類が考えられます。

1、預金(貯金)

銀行や信用金庫の普通預金や定期預金、積立預金を利用することでコツコツお金を貯める方法です。現在の預金利息は非常に低く、ほとんどゼロに近い数字で推移しています。預金は「貯めて増やすため」ではなく、引き落としのためや、お金をプールするためと割り切って使っている人がほとんどではないでしょうか。

バブル時代は定期預金に約8%もの利息がついていました。100万円預けると、単純計算で8%の利息がついていたのです。しかし現在は、利息がついても税引き後の金額を見ると泣けるくらいの少なさです。預金を引き出す際のATM手数料にさえなりません。「増やす」ことを預金で行うのは不可能に近いくらい難しくなっているのです。お金の専門家も「老後のために預金で資金をプールしましょう」と言うことはあっても、「老後のために預金でお金をどんどん増やしましょう」とは言わないはずです。

お金をプールする(保存する)ということは、プールするだけのお金があってはじめてできることです。前述したように、20代~40代は「今を生きるためのお金」が必要であり、老後のためにどんどん貯める程の余剰資金はありません。現在のお金事情では、預金だけで老後資金をまかなうことは現実的ではないのです。

だったら、こつこつと積立預金をして老後資金を捻出すればいいのではないかと思うかもしれません。しかし、積立預金を30歳でスタートしたとして、月1万円の積立預金額では35年後に420万円にしかなりません。月2万円の積立預金額の場合は840万円、3万円の場合は1,260万円です。これでも老後資金には足りません。1万円を積立預金したケース、3万円を積立預金したケース、ともに老後の生活資金1年分に足るかどうかという金額です。

日本人の1年間の平均預金額は年収の10%であると言われます。300万円の年収であれば、単純計算で年額30万円が預金の目安になります。では、毎年30万円の預金を30歳の時にスタートしたとします。65歳までの35年間で1,050万円の預金になります。やはり老後資金にするには心許ない金額です。

もちろん勤続年数が上がると、基本的に収入は増えます。しかし、収入が増えたことで預金額も右肩上がりの状態を保つためには、年収の10%をコンスタントに預金するという堅実さを30年以上もの期間保たなければいけません。これってちょっと大変じゃないですか?

老後の生活にも預金は必要です。ただ、預金だけでシニアプランニングをするのは難しいという結論です。

2、運用(投資)

株・債券・投資信託・外貨などに投資し、運用することで老後資金を捻出する方法もあります。海外では日本より民間での投資が盛んであるという印象があります。老後資金をプランニングする時も株などに投資して老後の準備をするという話を海外のニュースなどで耳にした経験はありませんか。確かに投資して老後生活の助けにするという方法も悪くはないのですが、問題点が2つあります。「値動きする」「元手が必要である」という問題点です。

株や外貨、投資信託は値動きします。銘柄や外貨の種類によって値動きの激しさは変わってきますが、0.1円たりとも動かない投資商品は絶対に存在しない!・・・とまでは言い切りませんが、かなり稀です。基本は価格が上下します。

価格が上下するからこそ、将来的なお金のプール方法として株や投資信託、外貨は難しいところがあります。20代の時に100万円で買った株が65歳で1千万円になっていたらラッキーですが、ゼロになることもあるため、将来資金としてプランニングすることは非常に難しいのです。だったら債券はどうなのかという話ですが、債券は「お金を貸して」という団体や会社に投資する方法なので、団体や会社が潰れればお金が返ってこないというリスクがあります。投資を老後資金の中心に据えることは、かなりリスキーであると言えるのではないでしょうか。

また、投資のためには元手が必要になります。「現在進行形でお金がないのにそんなにバンバン投資できるか」という人もいることでしょう。元手が100円や千円程度なら何とかと思うかもしれませんが、投資で老後資金に役立てるだけの額を捻出したいという場合、基本的にもっと大きな元手が必要になります。老後資金の準備に悩んでいる人に「じゃあ1千万円用意して株やろうか」と提案するのは、どう考えても現実的ではありません。

株や外貨、投資信託などはあくまで添えるだけ。料理の横に添えられた、あったら嬉しい果実や野菜のような存在と割り切った方が老後の資金プランを立てやすいかもしれないですね。老後の生活に投資商品があれば嬉しいことは確かです。しかし、シニアプランニングのためには、もっと安定感のある金策が必要になるのではないでしょうか。

3、年金(国民年金・厚生年金)

シニア世代の、安定感のある金策として考えられるのが年金です。

日本の年金は基本構造が2階層となっており、国民年金が全ての年金のベースになります。たまに「会社から厚生年金が引かれているのはわかるけど、国民年金を払った記憶がない。もしかして私・・・未納?」と心配なさる方がいますが、厚生年金をきちんと払っている時点でベースとなる国民年金は払っていることになります。ご心配なく。

年金はシニア世代の収入の柱となるお金です。シニアプランニングでも、年金について考えることはとても大切なことになります。年金支給日に年金という定期収入があることは、とても大きな安心感に繋がるはずです。しかし、そんな年金にも問題点が・・・。

年金は、支給額がとにかく低いです。転ばぬ先の杖にしてしまっては、すぐにポッキリ行くのではないかと不安になる程度には金額が低いです。具体的にどのくらいの額なのか、日本年金機構のホームページから引用してみましょう。

※平成29年4月分からの年金額 779,300円(満額)

※老齢基礎年金を受けるためには、保険料を納めた期間、保険料を免除された期間と合算対象期間(★)とを通算した期間が10年間(120月)以上あることが必要です。老齢基礎年金の計算式は次のとおりです。

779,300円×〔保険料納付月数+(保険料全額免除月数×8分の4)+(保険料4分の1納付月数×8分の5)+(保険料半額納付月数×8分の6)+(保険料4分の3納付月数×8分の7)〕/加入可能年数×12

(引用 : 日本年金機構 http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20150401-01.html

年金額779,300円(満額)という金額は、1カ月あたりの金額ではなく、老齢基礎年金の1年間の合計額になります。この金額を少しずつわけて1年間で受け取ることになります。満額もらったとしても、1カ月換算で約6万5千円程度の金額になります。しかも、この金額がずっと続くわけではなく、金額は改定されることがあります。

月あたりの老齢基礎年金が約6万5千円だと、どう考えても老後の1カ月あたりの生活費には足りません。国民年金だけを受け取っている人は、生活費と国民年金の大きな差額について考える必要性が出てきます。では、これに厚生年金をプラスしてみたらどうでしょう。

厚生年金の平均受給額は約15万円という状況です。単純計算で15万円に6万5千円を足しても、金額は21万5千円です。「老後の日常生活に最低限必要な金額は月あたり約22万円。ゆとりある生活のためには約35万円必要」という結果でした。最低限の生活資金にも満たないことがわかります。また、上記数字はあくまでも現在需給を受けている世代の金額になります。今後、少子高齢化が進む中で、20代~40代の世代の受給できる年金は大幅に少なくなる事でしょう。

定期収入があるということは、それだけで安心に繋がるものです。しかし、年金に頼り切るのはリスクが高いという現状です。そこで、プラスアルファとして預金や株・投資信託の活用が必要になるわけです。

4、個人型確定拠出年金(iDeCo)

 

株や預金などの年金へのプラスアルファは「元手が必要になる」「長い年月、自主的に貯蓄しなければならない」「値動きがある」などのリスクがあります。では、他の方法で老後資金の安心を生み出してみてはいかがでしょう。

皆さんは「個人年金(iDeCo)」という名前を耳にした記憶はありませんか。iDeCoとは「個人型確定拠出年金」のことです。確定拠出年金と言えば会社が思い浮かぶ人が多いかもしれません。確かに一昔前までは会社の確定拠出年金がメジャーな存在でしたが、現在は個人で掛け金を拠出して「自分の年金」を作り出す人が増えています。公的年金額が低いからこそ、「もう1つ自分で年金を作ってしまおう!」という結論です。

iDeCoは自分で掛け金を拠出し、自分に合ったスタンスで運用します。通常の投資や預金では利息や運用益に課税がなされますが、iDeCoで運用すると原則的に非課税であるというメリットがあります。また、掛金分に対しても税制優遇があります。

公的年金にプラスして、iDeCoで自分年金を受け取る。ある程度の安定した収入を柱に、投資や預金を添えてシニアライフプランニングをしてみてはいかがでしょうか。

 

 

■年金や預金にプラスしてiDeCo(イデコ)を賢く活用しよう

 

 

iDeCoは月々5千円からはじめることができます。平成30年1月からは、加入者が年1回以上任意に決めた月にまとめて拠出できるようになりました。さらに自分年金をスタートしやすくなっています。

毎月こつこつやりたいという人にとって、5千円ははじめやすい金額です。毎月老後に必要な額を考えて預金しろと言われるのは苦しいですが、「年金運用のための5千円くらいなら何とか」という方もいらっしゃるのでは。さらに、ボーナスの受取月を考えて掛金計画を考えれば、さらに「自分に合わせた老後の備え」がしやすいはずです。

「預金口座に口座維持手数料を貸すかもしれない」と金融機関が発言している世の中です。年金額も低く、投資や預金で老後資金をまかなうことも難しい状況です。

転ばぬ先の杖ということで、月々5千円から「iDeCo」で手軽な老後計画をはじめてみてはいかがでしょうか。早ければ早いほど、有意義な老後生活の備えができることでしょう。

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