一通り「法定相続情報証明制度(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00284.html)」のことを話すと、おばあちゃんはお茶の替えを用意するために席を立った。お母さんはここまでおじいちゃんが話してくれたことを簡単にノートにまとめると、大きく頷く。法定相続情報証明制度はまだ新しい制度である。
簡単にまとめると、
- 戸籍謄本をはじめとした「法定相続情報証明制度」の申請に必要な書類を用意する
- 用意した書類を管轄の窓口(法務局の登記窓口)に提出し制度の申請をする
- 法務局側で提出された書類と相続関係のチェックを行い問題がなければ「相続関係一覧図」を作成する
- 作成された一覧図の写しは何枚でも無料で交付してもらえる
- 相続手続きをしたい窓口の数だけ一覧図の写しを交付してもらう
- 窓口に一覧図を提出し相続の手続きを行う
である。
お母さんはおじいちゃんに聞いた制度の内容のメモをチェックした。それから、確認するように読み上げる。








おじいちゃんは頷いてお茶を飲みます。しかし、湯飲みは空でした。ずいぶんと熱心に話し込んだものです。おじいちゃんは苦笑して湯飲みを置くと、真面目な顔で話し出しました。
■法定相続情報証明制度の注意点











おじいちゃんが深く頷きました。
台所でお茶の換えを用意していたおばあちゃんが戻ってきて、おじいちゃんとD美さんの湯飲みにお茶を注ぎました。
■法定相続情報証明制度ははじまったばかり!よく確認を





■最後に
おじいちゃんとおばあちゃんにお礼を言って帰宅したお母さんはさっそくお向かいの奥さんへ電話をかけました。忙しい時間に電話をかけてしまったことを謝罪してから法定相続情報証明制度のことを話すと、お向かいの奥さんは声に喜色を滲ませます。







お母さんは挨拶して電話を切りました。相続手続きはとても大変そうです。これで少しはお向かいの奥さんの負担も減るのではないでしょうか。同じくらいの子供を持つ者同士、夕飯の買い出し前に子育てや家庭の話題に花を咲かせられる日も遠くないことでしょう。お母さんは鼻歌交じりにダイニングに戻ります。今日の夕飯は出前のピザです。後かたづけも簡単です。お母んの家の夕飯問題も解決しています。
しかしこの時、お母さんは思いもしなかったのです。再びすぐにお向かいの奥さんから電話がかかってくることを・・・。