空き家対策は生前にあり?リバースモーゲージとは?

空き家の処分方法はいくつもありますが、実際に処分しようとしてもできるかどうかはまた別問題。売却しようとしても23区内の高値がついている土地ならいざ知らず、東京でも中心部から離れた土地であればなかなか買い手がつかないということも珍しくありません。

また、土地が綺麗な四角形であればコンビニの経営や老人ホームの経営などをしやすく業者に売却するという方法もあるのですが、土地が二等辺三角形のような奇抜な形をしていたり、建築制限がついていたりすれば、買い手を見つけることも一苦労です。相続した孫子が活用するといっても、老人ホームやお店の経営には多額のお金が必要になり、しかも事業の失敗というリスクも伴います。かといって家を取り壊してしまえば土地に課税される固定資産税が跳ね上がりますから大変です。空き家の処分はし難く、しかも税金負担のせいで空き家化を自治体側の方が招いているという現状でもあるのです。

では、ここで発想の転換をしてみましょう。
空き家を処分するのではなく、そもそも空き家化させない方法を選択することはできないのでしょうか。

■空き家対策に使えるサービスがあるって本当?

空き家化させない方法として真っ先に思い浮かぶのは家の売却です。確かに必要な人に売却してしまえば、売却主であるおじいちゃんおばあちゃんの手元にはお金が入ります。そのお金を老人ホームの入居資金や医療費に充てるということは実際によく行われています。売却ができるのなら、これも空き家化させない一つの優秀な方法であるといえるでしょう。

しかし、前述したように買い手がなかなかつきそうにないという場合もあります。「売れるならとっくに売っている!」という人もいることでしょう。ここでは売却以外の方法を考えてみましょう。

皆さんは「リバースモーゲージ」という方法を耳にしたことはありませんか?

■リバースモーゲージとは?逆抵当とはどういう意味?

リバースモーゲージとは「逆抵当」という意味です。抵当権を利用して生活資金を捻出する方法がリバースモーゲージなのです。

日本では東京の武蔵野市が日本で初めてこの方法を空き家対策ならびに老後資金対策として取り入れました。その後、大手金融機関もリバースモーゲージ商品の提供を開始し、各地の社会福祉協議会も老後資金の捻出法の一つといてリバースモーゲージの提供をしています。

このリバースモーゲージという方法は、本来なら「借金のかた」という印象の強い抵当権を利用し、お金を援助してもらう金融サービスです。

具体的にどんなサービスかというと、

  1. 金融機関や社会福祉協議会にリバースモーゲージの申し込みをする
  2. 審査
  3. 審査をパスすると不動産に金融機関などが抵当権を設定する
  4. 抵当権で担保される範囲内で申込者に生活資金を融資する
  5. 申込者が亡くなったら(あるいは一定の条件が成就したら)不動産が金融機関や社会福祉協議会のものとなる

 

簡単に説明するとこんな感じです。つまり、「将来、この不動産を差し出しますから、その不動産を担保に生活資金を援助してください。私が死んだら不動産をどうぞ」というのがリバースモーゲージなのです。

名義人の死、あるいは一定額の融資をしたなどの条件が成就すると不動産がお金を貸す側のものになりますので、名義人の相続人は空き家に悩まされずに済む上におじいちゃんおばあちゃんの生活費や医療費を工面できるのです。

これでもちょっと具体性に欠けますので、簡単にAさん一家の例でご紹介しましょう。

■Aさん宅のリバースモーゲージ活用例

Aさんには息子がいましたが、息子は首都圏に就職しておりAさんの住む郊外にあるAさんの住む実家とは別に居を構え、奥さんや子供と一緒に住んでいます。Aさんが死んでも息子には息子の家があるので、おそらく空き家になってしまうことでしょう。

Aさんは自分が死んだ後の家の処遇について不安に思うことがありました。

加えて、自分の生活費、老後の老人ホーム入居費用や医療費にも不安を持っていました。金銭的な負担を息子夫婦にかけたくありませんでしたし、空き家の管理を相続人である息子に任せるのも申し訳ないと感じていました。そこでAさんはリバースモーゲージを利用することにしました。

リバースモーゲージを金融機関に申請すると、後日、審査を通過し融資できる旨の連絡がありました。Aさんは金融機関から受けた融資金を生活費に充てました。数年後、Aさんは亡くなり、Aさん名義の不動産はリバースモーゲージの対象として金融機関側が受け取ることになりました。

■東京や神奈川でこそ考えたい!リバースモーゲージの利用

これがリバースモーゲージの簡単な例になります。生前にこの方法をとることで老後資金を捻出しつつ死後の不動産処分にも繋げることができ、空き家対策にもなるというわけです。しかし、だったらもっと多くの人が利用しているのでは?と疑問に思いますよね。空き家対策と老後の費用捻出どちらも可能になるわけですから、とても嬉しいサービスです。

実は、リバースモーゲージの利用には条件があるのです。

条件は金融機関ごとに異なっており、また、金融機関と社会福祉協議会でも異なっています。一般的にリバースモーゲージを取り扱っているのは大手の銀行ですが、抵当の対象にするのは東京や神奈川、埼玉などの特定の県にある不動産やある一定額以上の価値がある不動産になります。つまり、東北などの不動産価格が安い地域や、東京や神奈川といった関東中心部以外の県に住んでいると条件に当てはまらないため申し込みすらできないということがあるのです。マンションも基本的には対象外で、戸建て用のサービスになります。

東京あたりなら不動産価格が一千万を超えるということはほとんどでしょう。老後の資金捻出兼空き家対策として生前にリバースモーゲージの活用を考えてみるのもいいのではないでしょうか。

お悩みごとは無料相談をどうぞ!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

老後のお金と暮らし

老後に向けての「年金対策」「資産運用」。老後になったときの「実家の売却や運用」「有料老人ホームなどのご紹介」まで、「老後のお金と暮らし」をファイナンシャルプランナーが専門的な立場からサポートします。どんなことでもお気軽にご相談ください。