空き家問題は相続と関係大!雪だるま式に不動産が増えて孫子の負担に

日本中で問題になっている空き家問題。
皆さんの身近にも、何時の間にか空き家になっている家はありませんか?これは東京のみならず全国的な問題であり、年々空き家は増えているといわれています。空き家問題は近所や個人にどんなデメリットを及ぼすかは前回お話ししました。

しかし考えてみると、そもそもなぜ空き家は増えるのでしょう。アパートやマンションに住む人が増えたという理由も、確かに一因かもしれません。しかし空き家問題の原因は、アパートやマンションに住む人が増えたからという理由だけではありません。空き家問題の原因の一つに「相続」があることをご存知ですか?

今回は子供や孫に不動産を相続させたいなら覚えておきたい相続と空き家問題の関係性について解説したいと思います。

■相続財産の不動産は時に負動産!税金負担という問題

相続といえば子供や孫に財産を渡すこと。財産をたくさん残せば子供や孫が生きていく上で助かるだろうと、親や祖父母は考えるかもしれません。しかし、ただ何でもかんでも財産を残せばいいというわけではありません。例えば遺産が不動産ばかりだったらどうでしょう。

遺産が控除を超えると相続税の対象になります。相続税は基本的に現金払いになりますから、孫子が助かるだろうと財産を不動産でばかり残してしまうと、相続人になった孫子が「不動産はなかなか売れないし、相続税は現金払いだし大変!」ということになってしまいます。不動産は簡単に売れませんし、遺産として不動産を受け取った場合は基本的に相続手続きをしてから売却という流れになります。ですから、不動産ばかり財産として残してしまうと、かえって「生きる助けに」と願った子供や孫の負担になってしまう可能性が高いのです。

また、他に考えておかなければならないのは固定資産税の問題です。固定資産税は、不動産を所持している限り毎年きちんと払わなければいけません。大量に不動産を遺産として受け取ってしまうと、可愛い孫子が固定資産税の支払いでかえって家計を圧迫されてしまう結果になります。少し地方の方に行くと、不動産の価値総額が2,000万円で、毎年の固定資産税の支払い総額が毎年50万円であったなら、単純計算で40年所持すれば税金だけでプラスマイナスゼロになります。しかも不動産は経年劣化によって年々価値が下がるという特徴があります。不動産のメンテナンスも含めると、40年経たずにあっさりマイナスになることでしょう。

しかも不動産はなかなか売れません。バブル時代のようにほいほい不動産が売れる時代ならいいのですが、近年はそんなに簡単に売れない時代です。地域によっては不動産の持ち主の変動が一年を通して見ても極端に少ない、つまり売買がほとんど行われないというケースもあります。東京の銀座や世田谷の一等地であれば買い手はたくさん出て来る可能性が高いですが、同じ東京でも少し首都圏から離れれば、買い手が付かずに延々と相続人が不動産を所持し続けなければならないということも考えなければいけないのです。

売れずに持ち続けなければならない。所持している間、ずっと固定資産税を現金払いしなければいけない。不動産は価値が下がる。遺産として孫子に不動産を渡したいと考えるなら、少なくとも税金やメンテナンスに必要な現金も残しておかなければ、不動産はただの負動産になってしまいます。

しかも、考えなければいけないのは空き家問題との関係性。相続によって不動産を得ることは空き家問題に直結してしまうという負の側面もあるのです。

■相続を繰り返すうちに一人の手元に不動産が集中する問題

例えば、こんなご家族を想像してみてください。おじいちゃんとおばあちゃん、両親、孫はA君の一人。そう、よくある家族構成です。この家族の相続を不動産の面から考えてみましょう。そうすれば、なぜ相続が空き家問題に直結してしまうのかがよくわかります。

父親の祖父母が亡くなり、住んでいた一戸建てを父親が相続しました。その後、母方の祖父母が亡くなり、住んでいた家を母親が相続しました。A君と両親は既に家がありますので、双方の祖父母の家は手放すことにしました。しかしなかなか買い手がつきません。

そうしている間にA君も社会人になり、結婚して家を持ちました。やがてA君の両親が亡くなり、A君は両祖父母の家(二軒)に加えて両親の家も相続しました。A君自身にも家があります。空き家は売れずに残っている両祖父母の二軒の家、そしてA君の両親の家です。A君は自分の家も含めて四軒の家を所持することになり、固定資産税の支払いに追われています。

固定資産税という税金面でもこれは大きな問題になりますが、それだけではありません。核家族化、少子化が進む現在、一人の子供が両祖父母、そして両親の家を相続し、住むことなく空き家化させるということがよく起きています。兄弟が多い時代はよかったのかもしれませんが、一人っ子、あるいは兄弟数が少ない現在、子や孫が単独で複数の家を相続し空き家化させ、しかも持て余すという問題があるのです。

■不動産を負動産にしないためには相続の計画を

孫子を持つおじいちゃんおばあちゃん、そして子を持つ親なら、この問題の重大性について考えておく必要があります。最終的に子孫に良かれと思って遺した不動産がまさに負の遺産、現代の社会状況においては可愛い孫子の負担になってしまうということです。

相続税の対策をすることも大切ですが、どうすればよりよい相続ができるか。そして空き家問題化を招かない相続ができるのかについて、先を見据えた相続対策が必要なのです。

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